正論ばかり言うアスペルガー症候群(ASD)の心理・対処・接し方
2019年2月26日更新。
アスペルガー症候群は、発達障害の中の自閉症スペクトラムの中に分類され、
さらにアスペルガー症候群には5つのタイプがある。
そんなアスペルガー症候群の中でも、孤立型、尊大型、大仰型と呼ばれるタイプはよく正論を言う。
そういう人たちはなぜ正論を言うのか、その正論に対してどう対処すればいいかをまとめる。
このブログの筆者であるなっさんも、俗にいう「正論」をよく言うタイプだ。
本人は正論を言ってるつもりがないのだが、言われた方は正論と感じてストレスも感じるだろう。
しかし、正論を言う方も自分の言いたい事が相手に伝わらないのでストレスなのだ。
もう、お互いストレス三昧だw
お互いにそんなストレスたちと少しでもおさらばしていけたらいいだろう。
正論とは
まず、「正論とは」というところから。
道理にかなう正しい理論や主張など、だ。
言い換えると、頭では理解しているが心では納得していない、という事だ。
過去の自分のツイート。
一般の人は形骸化(表面化)された言葉を好んで使うので、アスペルガーの言うことは正論だと感じるようです。
— なっさん@はてなブログ (@89151c3d9472441) 2017年6月21日
正論とは、頭では理解してるが、心では納得していない事。
逆に例えると、
一般の人がアスペの人に
人の目を見て喋れよというのと同じ。
これはアスペの人からすると正論です。
正論を言う人に「正論を言うな」って言った時に、「正論ってなんなのか理論的に説明して」と言われたらそう言い返そう。
正論というのは感情的配慮がかけている、そのため理解はできるが納得はできない、
という事なので、感情や感覚に欠如がみられるという事になる。
そうなるとほぼアスペルガー症候群だw
アスペルガー症候群は生まれつき感情把握機能が低下しているために、特に孤立型・尊大型・大仰型はどうしても理論的・哲学的になってしまう。
感情を感覚で把握することが苦手なので、自分の感情と相手の感情を感覚で把握しづらく、感情というものを頭で理解しようとする。
さらに、アスペルガー症候群は感覚欠如や感覚過敏も含めた特殊感覚者だ。
アスペルガー症候群のうち、一部の孤立型や尊大型はつらいという感覚が鈍いため、努力や勉強が苦痛だと感じず、結果的にストイックになりがちなのだ。
だからなんでもできて当たり前という認識になりやすい。
それが正論へと繋がる。
正論の意外な対処法
アスペルガー症候群の正論には理論的にやりとりしていく事が望ましいが、それが難しい人は、別の対処をしていく事になる。
難しくてできない場合は覚えておくだけでも大丈夫だ。
基本的な流れとしては言葉通り
まず、このタイプとやりとりする時は基本、言葉通りで大丈夫だ。
例えば、「なんで?」って聞かれたら、感情を入れずにその質問に答えればいい。
理論で理解するので、感情を読んだり、感情的配慮をする必要はない。
通常、質問には「答えろ」という暗黙の圧力がかかるために、質問された側はあまりいい気がしない。
しかしこのタイプは、ただわからないから聞いている、だから教えて欲しいという意味で、「なんで?」と聞く。
そんな質問に対して、「ごめんなさい」や「すみません」とかいうのはNGなのだ。
質問に対しての答えが見つからない場合は、「わからない」って言ってもいいが、「なんでわからないの?」って聞かれると思う。
そんな時もただその質問に答えればいいのだ。
「あなたのように理論的なタイプじゃないから」、と。
人は通常感情的なタイプであって、あなたのような理論的なタイプの人はまれだから、理論的思考を押し付けられても困る、と言えばいいのだ。
通常、これに対して納得するハズだが、これで納得しない人は根が深いだろう。
親にすら認めてもらえなかった、誰にも認めてもらえなかったから、いい加減オレの事を認めろー!みたいな欲求(承認欲求)が根本にあるので、どうしても時間がかかる。
できる事なら関係を切った方が手取り早い。
質問をする
このタイプの人とやりとりをしてて、言ってる事がわからない場合があると思う。
そんな時は遠慮なく質問をして大丈夫だろう。
むしろ、質問はした方がいい。
質問をした時に「そんな事もわからないのか」と言われたら、
「わからないから聞いたんですけど、あなたにもわからない事ってありますよね?そんな時は質問するよね?」と言えば大丈夫だ。
それで、逆上するタイプは先ほどの説明と同様、根が深いので時間がかかる。
というよりも根が深いタイプは諦めた方がいいかもしれない。
シロウトに扱えるタイプではないのだ。
アスペルガー症候群の人は相手にどう伝えればいいか
逆に、アスペルガー症候群の人が正論を言う場合は、ストレートに言うのではなく、少しでもいいので伝え方の工夫をするといい。
言いたい事を伝える前に感情的配慮を入れるのだ。
その具体的な方法を書いていく。
共感、相槌
相槌や共感というヤツだ。
「そうなんだね、それは辛かったね、あなたはそう思うんだね」、など。
共感自体はできなくてもいい。
共感を表す言葉を使うだけで大丈夫だ。
誰だって共感できない時はある。
それでも会話を円滑に進めるために相槌や共感というテクニックを使うのだ。
少なからず誰しもがそうだ。
アスペルガー症候群の人は極端なだけなのだ。
極端だという理由だけで相槌や共感という事をしないのは、道理にかなっていないので、するべきだろう。
できれば、自分の言いたい事を言う前に相手の言いたい事を全部聞こう。
相手が女性ならなおさらだ。
結局、特にこのタイプは自分の言いたい事を認めてもらいたいハズなのだ。
認めてもらうためにはまず、相手の話しを聞いて信頼関係を構築してからの方が手っ取り早い。
物事を解決させるためにいきなり解決しにいくよりも、「感情的配慮」という段階を踏んでからの方が、相手にもこちらの言いたいことが伝わりやすい。
怒ったり落ち込んでいる時に、正論を言われたら「イラっ」とするだろう。
これは、ほぼ全員共通だ。
自分の言いたい事を認めてもらうためにもまず、相手の話しを聞き、感情的配慮を表す言葉を駆使しよう。
アイメッセージ
アイメッセージとは、自分の感情や困った事を伝える事で、荒波を立てる事なく、相手に的確に言いたい事を伝えるテクニックだ。
アスペルガーの人には特に当てはまるが、そうじゃない人にも当てはまる。
例えば、怒りたい時なんかが有効なのだが、怒るとは何かに困っているという事なので、何に困っているかを相手に伝える。
- 具体的な言葉を使ってくれないと困る
- 集中している時に話しかけられたら困る
- 暗黙の了解というのがわからないから説明してもらわないと困る
などだ。
正論ばかり言うアスペルガー症候群(ASD)の心理・対処・接し方、まとめ
- アスペルガー症候群の5つタイプの中でも、孤立型・尊大型・大仰型はよく正論を言う
- 正論とは、頭では理解しているが心では納得していないこと
- アスペルガー症候群は生まれつき感情把握機能が低下している
- 正論ばかり言うアスペルガー症候群の人には感情的配慮はそこまでしなくていい
- アスペルガー症候群の人は相槌や共感言葉を使うようにするといい
- アスペルガー症候群は特別ではなく、誰しもが持ってる傾向が極端なだけ
- 感情的配慮をすると相手に言いたいことが伝わりやすい
- 怒るとは何かに困っているということ
- 感情で怒るのではなく、何に困っているかを言葉で相手に伝えるようにするといい