職場の対応が疲れる大人アスペルガー対処法~迷惑・ストレス~
アスペルガー症候群は、発達障害の中の自閉症スペクトラムの中に分類され、
さらに、5つのタイプに分類される。
- 孤立型
- 受動型
- 積極奇異型
- 尊大型
- 大仰型
そんなアスペルガー症候群の人は、一般的に対応が疲れるのでよく嫌われる。
その中でも特に大人のアスペルガー症候群の人は、対応に疲れるとよく言われる。
対応に疲れてもなおその状態が慢性的に続くと、鬱のような症状であるカサンドラ症候群に陥ることも珍しくない。
あまり職場にはいてほしくないタイプだ。
しかし、人に嫌われやすいのは積極奇異型と尊大型だ。
積極奇異型や尊大型だから必ず嫌われるということはないが、嫌われやすいタイプは多い。
対応に疲れる大人のアスペルガー症候群の人が職場や身近なところにいたら、積極奇異型か尊大型と思っていいだろう。
孤立型・受動型・大仰型など、他のタイプは対応に疲れることはほとんどない。
このブログの筆者であるなっさんもアスペルガー症候群だ。
大仰型以外のタイプを経由していて、一人で自主対処してきた。
さらに、なっさんは元カウンセラーで高IQ集団MENSAの元会員だ。
なので、その観点から職場での対応が疲れるタイプの大人アスペルガーの対処方法をまとめていこう。
目次
大人のアスペルガー症候群とは
まず、対策をとる前に知ることから。
下記の項目は、大人のアスペルガー全ての人に全ての項目が当てはまるわけではないが、対応が疲れる大人のアスペルガーにはだいたい当てはまる項目だ。
大人のアスペルガー症候群に共通する特徴は、
- 人の気持ちを考慮するのが苦手で傷つくことも言ってしまう
- 自分のことしか考えられないことがよくある
- 感情が絡む話し・雑談・日常会話・コミュニケーションが苦手
- 興味のあることには没頭しやすくその間は周りの声が耳に入らない
- 変化に弱くイレギュラー対応が苦手
- 納得がいかないことは理解ができない・人の言うことが聞けない
- 大きな音・明るい光・特定の食感・匂いなど何かしらの感覚が過敏に反応する
- 空気を読まないような発言をする
- 曖昧な表現がわかりにくい
- あまり謝罪とお礼を言わない
- 言葉の意味の解釈が特有
ということ。
では、アスペルガー積極奇異型と尊大型はどう違うのか。
大人のアスペルガー積極奇異型とは
下記の項目は、大人のアスペルガー積極奇異型の全ての人に全ての項目が当てはまるわけではないが、対応が疲れる大人のアスペルガー積極奇異型の人にはだいたい当てはまる項目だ。
対応が疲れる大人のアスペルガー積極奇異型とは、
- 一方的に自分の興味のあることを話し続け
- 人と関わろうとするが適度な物理的距離や心理的距離がわからず
- いつも落ち着かない様子で比較的パニックを起こしやすく
- 被害妄想や思い込みが激しい
- 言葉を真に受ける
そんなタイプだ。
大人のアスペルガー尊大型とは
下記の項目は、大人のアスペルガー尊大型の全ての人に全ての項目が当てはまるわけではないが、対応が疲れる大人のアスペルガー尊大型の人にはだいたい当てはまる項目だ。
対応が疲れる大人のアスペルガー尊大型とは、
- 感情や共感よりも論理的・合理的思考を重視し
- 問題があれば自分は悪くない相手が悪いと言い
- 相手が悪いという結論が出て、さらに納得した形で終わらないと相手を責め続け
- 他の人と考え方がまるで違うので人と関わることをあまり好まない
- 自分ルールが激しい
そんなタイプだ。
職場での対応が疲れる大人のアスペルガーの対処方法
どのアスペルガーのタイプにも共通して言える前提の対処法は、心の線引きをすること。
「こいつはなんでこんなこともわからないんだ!」と相手の領域に入っていくのではなく、「こいつはこんなやつなんだ」と心の中に一線を置くこと。
心理的に一歩離れたところから全体をザックリ観るようにするのだ。
そしてまともに相手にしないようにしつつ、職場以外の話しでもいいので適当に話しでもしながら言動のポイントを掴んでいくようにする。
そうは言っても対応をしていたらストレスでイライラしてしまうかもしれない。
職場でストレスでイライラしてしまうのは避けたいところだ。
しかし、それはうまくやって欲しいということを相手に求めていたり、自分の中の常識を相手に押し付けていて思うようにならないからストレスでイライラしてしまうのだ。
なので、対応の目的はあくまでも相手を知ること。
うまくさせようとするのではない。
職場だからうまくさせようとしてしまうかもしれないが、とりあえずの対応の目的は相手を知ること。
もちろん、最終的な着地点としてはうまくさせるようにしていくのだが、物事には段階がある。
何をやるにしても情報やデータが必要だ。
その情報やデータを元にして勝ち進んでいくということは何事にも言えることなのだ。
自分が勝つまでの道のりのうち、前半は失敗してでもいいからたくさんの情報やデータを得ることが大事だ。
オセロゲームが強い人は、序盤に相手に多く取らせるという。
将棋が強い人は回数や経験を重ねて、多くの情報やデータを取っているだろう。
これと同じことだ。
最初から成功させようとしてもできるわけがないのだ。
そういった情報やデータを得るためにしていくことは、なんとなくでいいから接し続けていく中でおだてつつ言動の観察や質問をしていくということだ。
通常、質問をされると「黙って答えろ」というニュアンスを感じ、あまりいい気がしないと思う。
しかし、アスペルガーの人の対応や対処に関して言えば「あなたのことをもっと知りたいから質問をしている」というスタイルで質問をした方がいい。
アスペルガーの人は
- ニュアンスを感じ取りにくい
- 言葉を真に受ける
という特徴があるから、その特徴を逆手にとるのだ。
だから、おだてても本気で受け取って気分がよくなり、いろんな情報を引き出せるようになるのだ。
例えば、アスペルガーの人は他の人と違う言動をよくとると思うが、
「みんなは〇〇しているのになんであなたは〇〇しているの?」
と質問をしてみる。
その時に、もしも人のことを舐めてるのかと思うような回答が返ってきたとしても、相手にしてはいけない。
相手が自分のことを舐めてるのかどうかはまだわからないからだ。
相手のことを知ることをとりあえずの目的とするのだ。
舐められたと勝手に感じてはいけない。
というよりも、多くの場合、相手のことを舐めたような発言をしたとしてもただの天然だったりすることが多い。
難しいかもしれないが、自分が言われたことを悲観する前に相手の真意や意図を探るように対応することが重要だ。
これは、アスペルガーの人に限った話しではなく、全然価値観が違う人の対応をする時には必須項目なのだ。
だから、舐められたようなことを言われたら「それって〇〇って意味?」とまた質問をすればいい。
相手がどういうつもりでその言動を取ったのかということを、その都度確認した方がいい。
そうやって相手の真意や意図を把握していき、最後には
「じゃ、〇〇の方がいいんじゃない?」
と、代替案を提案するように流れを自分の変えたい方向に変えていくようにする。
おだてながら相手のことを知りたいというスタイルの質問を繰り返していくと、相手も安心して代替案も受け入れてくれるようになりやすい。
特に職場では顔を合わす頻度も高い上に生活もかかってくるので、ぜひ参考にして取り組んでみて欲しい。