完璧主義の特徴と治療体験談。アスペルガー症候群の症状
2019年2月14日更新。
アスペルガー症候群は、発達障害の中の自閉症スペクトラムの中に分類され、
大なり小なり完璧主義という特徴を持っている人がほとんどだ。
完璧主義を持っているアスペルガー症候群の人は、物事を0か1かで考え、何事も極端に捉えてしまう。
そして、そういった特徴が生きづらさを感じる要因の一つになっている。
何をするにおいてもストレスを感じてしまうからだ。
日常生活に支障をきたすほどの特徴
何かしらの行動をするときも、
- 失敗したらどうしよう
- やるなら完璧にしないと気が済まない
- 他の人に見られたらどう思われるかわからない
という風に考えてしまう。
いや、というより、感じてしまう・捉えてしまうと言った方が的確だ。
例えば、
- 部屋の模様替えをする時や小物を飾るときも、ミリ単位で位置調整をするため、少しでも位置がずれると極度のストレスで発狂しそうになる
- 食事をする時は全料理をバランスよく均等に食べ、最後に全ての料理を同時に食べ終わるように順番と食べる量を調整しないと極度のストレスで発狂しそうになる
- SNSに投稿する時やコメントをする時は、他の人にどう思われるかがわからなくて怖いため、行動にうつす時は精神力をかなり削ってしまう
- 学校の授業で絵を描く時は、左右対称の直線で完璧に書かないとストレスで発狂しそうになるため、定規と分度器を使って絵を描く
など、日常生活にも支障をきたす。
まぁ、これらは全部このブログの筆者であるなっさんが昔持っていた症状なんだが。
そういう風に、完璧主義を持っているアスペルガー症候群の人は、0か1かで考えてしまうのだ。
完璧主義のアスペルガー症候群の人は人間関係が苦手
こんな大変な特徴だが、これは人間関係にも影響がでる。
親や友達と喧嘩する事くらい誰にでもあると思うが、この特徴を持っている人は普段仲のいい人に対しても、
- 喧嘩した相手は悪だから嫌い・憎い
- 理解できない人だから嫌い・憎い
という風になりやすい。
何事も極端に捉えてしまうのだ。
一般的な人は、喧嘩したり理解できない事があっても、
- 悪い人ではないけどちょっと苦手
- 喧嘩したから仲直りしたい
という風に考えることが多いだろう。
アスペルガー症候群の人たちは先天性の脳機能障害で、元々精神が病んでいるわけではないが、例えるなら、まるで精神が病んでいるようにそういう風に思い込んでしまうように見えることがある。
なので、こういう特徴がアスペルガー症候群の人たちが人間関係が苦手な理由にもなっている。
実際にこの特徴を治療させた体験談
しかし、これは認知療法や行動療法などといった訓練により、ある程度治療(寛解)させることはできる。
なっさんも14歳〜18歳くらいの時にだいぶ治療させる事ができた。
そういう訓練方法を知っていたわけではないが、自己否定感の高さを逆に利用して自分を変えたのだ。
自分の事が気に入らないなら、気に入るような自分に変えてしまえと。
どうやって治療させたか。
これは、理屈で理解して行動をとった。
まず、「この特徴があるとしんどいから、ない方がいい」と頭で理解する。
そして、完璧にしてしまう行動を少しずつずらしていく。
100%完璧な思考から95%に変えてほんの少しだけ妥協を入れて生活し、
慣れてきたら90%にまで妥協を入れるのだ。
これを繰り返す事で、完璧ではない思考に「慣れる」。
数年かかったが、これでなんとか日常生活に対しての支障はなくなった。
そうは言ってもなかなか簡単な事ではない。
なので、まず、この特徴をもつ人特有の
「すぐに結果を求める」というところを
「数年という時間をかけてゆっくり寛解させる」という考え方にシフトチェンジさせる事が重要だと思う。
完璧主義の特徴と治療体験談。アスペルガー症候群の症状、まとめ
- アスペルガー症候群の人は、完璧主義の人がほとんど
- 完璧主義があると生きづらい
- 完璧主義が要因となって、いつも不安を持っている
- 完璧主義は、思考の癖や習慣という要因もあるので、治療(寛解)させることができる